沖縄で「茶ーぐわーゆんたく」した話。

私事ですが、1月の頭から末まで長期休みを頂いて沖縄に行っておりました。

毎冬お世話になっている農家さんの作業を手伝いながら、久しぶりに友人と会ったりしていたのですが、せっかくなので今回は中井侍のお茶を持参して、
至る所で飲んだりふるまったりしてみました。今回はその様子を少し載せてみます。

お茶請けは多良間の黒糖と”タンナファクルー”

沖縄ではみんなで集まってわいわいお喋りすることを「ゆんたく」と呼びます。
ゆんたくしながら「茶-ぐわ-(ちょっとしたお茶)」を楽しむ文化は、どこの田舎も変わらないようです。
沖縄は本土に比べれば冬でも暖かいですが、海風が強いため意外と朝晩の気温はかなり下がります。冬はこちらも温かいお茶が身体に沁みました。

バナナの葉の上で野点

私がお世話になっている農家さんは野菜を食べただけで農薬を使っているか、
化学肥料栽培かが分かるほど味覚が鋭い方なのですが、その方に「後味の甘みがすごい、これなら何杯でも飲める。」と言ってもらったのが、非常に嬉しかったです。
朝食後にみんなで、作業の合間に外で、天龍村から遠く離れた地でも変わらず家族の輪の中にこのお茶が馴染んでいました。

周りの鮮やかな緑が印象的

沖縄の一番茶は3月ごろから摘み始めるそうです。
味は鮮烈でパンチがある印象。沖縄の気候や人柄を感じるパッション溢れる味わいで、本土のお茶とはまた違った美味しさで好きです。

沖縄の伝統菓子、タンナファクルー

お茶請けとしてよく出てきた”タンナファクルー”と呼ばれるカルメ焼きのようなお菓子。黒糖味の優しい甘さで、お茶にもよく合います。
タンナファクルーの意味、名前の由来が面白いので少し紹介します。

直訳すると「色黒の玉那覇さん」

タンナファクルーの生みの親は「玉那覇」(たまなは)さん。
玉那覇さんはとても色黒で、「色黒の玉那覇さんが作った黒いお菓子」というのが訛って
【玉那覇(タンナファ)黒い(クルー)】と呼ばれているそうです。

沖縄にはこのように、単純だけど面白い名前の付け方がされているものが多く、
やんばる地方で栽培される「タルガヨー」というミカンの由来は直訳すると「だれかね~」という意味になります。
沖縄方言の「タル」には「誰が」の意味があり、このミカンを初めて食べた人たちが
「こんなに美味しいミカンを作ったのは誰かね~。」
と口ぐちに言ったことが名前としてそのまま定着したとされています。

防波堤でぼんやり飲むお茶もカフェのよう。

そんな興味深いうちなーぐち(沖縄弁)の話を、みんなでゆんたくしながらお茶を飲む時間は、日本人に生まれた幸せの一つだな~としみじみ感じました。

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